生理の授業 −月経・生理のケアを学ぼう!−
この動画では、月経・生理に対処する様々な方法を説明しています。タンポンやナプキン、月経カップの使い方について紹介しています。
子ども・若者へ
もしあなたが9歳から14歳であれば、きっと思春期を感じ始めているか、子どもから若い大人へ体が成長するときの変化が起こっているはずです。あるいは、まだ感じ始めていないかもしれません。どちらにしても、心配する必要は全くありません。女の子は、早ければ8歳から、遅ければ13歳か14歳ごろから思春期が始まりますが、最終的には全員が経験するものです。
月経がはじまること(よく「生理がくる」と呼ばれています)は、女の子にとって、思春期を経験することの一部です。生理は、約1か月に1回起こります。思春期によって体の変化が起こると、ホルモンを体に放出するように、脳に合図を送るからです。これが起こると、子宮の中に、血液と栄養成分でできた、厚みのあるふかふかのベッドのようなものが作られます。このベッドは、赤ちゃんが育つ場所として使われます。もし、妊娠することがなければ、子宮がこのベッド(子宮内膜と呼ばれています)を押し出して、生理として腟から出てきます。その後、次の妊娠に備えて、あなたの体は、再びベッドを作り始めます。
生理がくることについて、心配になったり、不安になったりすることは普通のことです。信頼できる大人に、どう対処すればいいのか、万が一に備えて生理用品(生理用ナプキンやタンポン)を持ち歩くことについて、話してみるといいかもしれません。
よくある質問
人それぞれで、決まったものはありません。急激に背が伸びることから始まる人もいれば、胸が大きくなったり、脇の下や陰部に毛が生えたりすることから始まる人もいます。
思春期になると、女性の体を持つ人は月経が始まります。月経とは、数日間に渡って、少量の血液と子宮内膜が腟を通って体外に排出されることです。月経はだいたい1か月に1回起こり、2〜3日から1週間程度続きます。月経中には、生理痛という腹部の痛みを感じる人もいれば、感じない人もいます。体内から流れ出てくる経血に対応するため、ナプキンやタンポン、月経カップがよく使用されます。
初経(最初の月経)があったということは、排卵が始まったというサインです。月に1回、体内のホルモンや化学物質が卵巣に卵子を放出するよう信号を送ると、排卵が起こります。これは、もし避妊をせずに性行為をすれば、妊娠する可能性があるということを意味します。エストロゲンというホルモンも分泌され、子宮に子宮内膜を作るよう信号が送られます。性行為の後、もし卵子が精子と受精すれば、受精卵は子宮内膜に着床し、妊娠が成立します。排卵後12~24時間以内に受精しなかった場合は、卵子の寿命は尽きてしまいます。その約2週間後、受精卵がないことに子宮が気づくと、子宮内膜は剥がれ落ち、月経が始まります。
男性の体を持つ人は、女性の体を持つ人よりも思春期の始まりが少し遅いことが多いです。以下は、思春期に男性の体を持つ人に起こる変化の例です。
- 顔や脇の下、性器の周りに毛が生える
- 背が高くなる
- 肩幅が広くなる
- 声が低くなる
- 頻繁に勃起が起き、時には無意識に勃起することもある
また夢精といって、眠っている間に射精が起こる場合もあります。(これは起こっても起こらなくても自然なことです)
保護者・大人の方へ
会話のきっかけづくり
保護者が子どもと思春期について会話をすることで、子どもたちは疑問を持ったときに、あなたに質問してもいいんだと思うようになります。
子どもとこのような話を始める最も簡単な方法は、テレビ番組や映画を一緒に見ている時など、日常生活の中でそれが出てきた際に話をしてみることです。
例えばマスターベーションなど一部の話題は、普段の会話の中で出てくることがあまりないかもしれませんが、それでもそういった話を持ち出すことは大切です。思春期の女の子は、男の子と同じように、今まで感じることのなかった性的な感情を抱き始めます。中にはマスターベーションをはじめる子もいるでしょう。そのような行動をしてもしなくても、どちらも正常なことなのです。
例えば以下のような方法で、会話を始めることができます。
子どもがあなたの知っている友達の話題を出した時に、「そういえば、〇〇ちゃんはこの一年で随分と大人っぽくなったね」といったように会話を始めてみましょう。そのような話題をきっかけに、一人一人がどのように、異なるタイミングで思春期を迎えるのかについて話すことができます。
あなたが買い物から帰宅して荷物を出している時に、子どもに「生理用品を買ってきたよ」と伝えてみましょう。その際、まだ生理が始まっていないことは知っているけど、もし必要になった時に、子どもが使うことができる生理用品があることを伝えてあげましょう。そこからさらに、生理用品の使い方を教えてあげたり、子どもが生理や思春期について話したい時、あなたがいつでも話せる存在であることを伝えてあげましょう。