過去の性的なトラウマと向き合う
この動画は、過去に受けた性暴力について扱っています。暴力とは何か、そしてその暴力は絶対に被害者のせいではない、ということを説明しています。自分や知り合いが、暴力、ハラスメント、嫌な気持ちになることをされた時に、信頼できる大人に報告することの重要性も示します。性暴力やセクシュアルハラスメントは、性別や性的指向に関わらず、誰にでも起こり得ることです。この動画には、性暴力を通報し、カウンセラーなど専門家に助けを求めることの重要性についての会話も含まれます。もし最初に相談した大人が話を信じてくれなかったり、あなたを助けようとしてくれなかったりした場合は、助けを得られるまで、諦めずに他の信頼できる大人に伝え続けることが大事です。
【性暴力の相談窓口】
性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター:被害にあったことを専門家に相談し、今後の対応を考えたい場合、行きましょう。全国共通ダイアル #8891(早くワンストップ)で、各都道府県に設置されている最寄りのワンストップ支援センターにつながります。
子ども・若者へ
同意のないまま、誰かの胸や性器、お尻を触るなど、あらゆる性的な行為をすることは、性暴力です。性的虐待とも言います。
性交(口、肛門、腟に、性器や他の体の部位、物体を挿入すること)を強いることや、親、子ども、兄弟、孫、その他の親戚との性交や性的な行為(近親相姦)、また、性的な行為に同意できない年齢の若い人を相手に大人が性的な行為をすること(子どもへの性的虐待)も、性暴力に含まれます。
性暴力は誰にでも起こり得ますが、違法です。世間で認識されているよりも、かなり頻繁に起こりますが、だからといって許されることではありません。たとえ加害者が知り合いや親戚であっても、です。性暴力、性虐待、そしてセクシュアルハラスメントは、性別や性的指向に関わらず、誰にでも起こる可能性があります。
セクシュアルハラスメントは、いじめの一種で、相手を傷つけ脅すのが目的です。セクシュアルハラスメントには、言葉での嫌がらせ(性的なジョークやコメント)や、身体的な嫌がらせ(性的なジェスチャー、接触、または性的な行為)があります。また、性的な写真を相手に要求したり、無理矢理送りつけたりすること、そして性的な噂を広めること(直接話す、メッセージやネット上に書く、またトイレなど公共の場に落書きするなど)も、セクシュアルハラスメントに含まれます。
どんな状況であっても、性暴力やセクシュアルハラスメントは、決して許されることではありません。触られて気持ちよく感じたから、自分が悪いんだ、と思うこともあるかもしれませんが、性暴力を受けたあなたのせいであることは決してありません。
被害を受けるあなたが悪い、と加害者が言ってきたとしても、被害者は決して悪くない、ということを覚えておいてください。被害者がどんな服装をしていたとしても、前に性行為をしたことがある相手(他の人とも一緒に、あるいは1対1で)だったとしても、お酒を飲んでいたとしても、ドラッグを使っていたとしても、被害者が悪いということにはなりません。
もしあなたや知り合いが、誰かに触られたり、誰かを触るよう強いられたり、性的なコメントを言われたり、ジェスチャーを見せられたりして、嫌な気持ちになったら、秘密にはせずに、信頼できる大人に伝えてください。たとえ加害者が大人や年上の子どもで、「誰にも言うな」「秘密だよ」と言われたとしても、誰かに言ってください。保護者や家族、先生、友達の親、近所の人、学校のカウンセラーやソーシャルワーカーなど、あなたが信頼できる人に伝えてください。もし最初に伝えた人が助けてくれなくても、諦めずに、助けをもらえるまで他の信頼できる大人に伝え続けてください。
よくある質問
そのような目に遭ったのは、あなたのせいではありません。若い人に性的な動画や写真を見せたり、性的に触ったり喋ったりすることは、あってはいけないことなのです。それは相手を嫌な気持ちにさせる行為で、その上、違法です。秘密にはせずに、保護者や家族、先生、コーチ、友達の親や近所の人など、あなたが信頼できる大人を見つけて、何があったのか伝えてください。あなたを助けてくれる人はいます。先生やコーチ、医者など、専門の仕事をしている大人は、そのような情報を伝えられた時には警察に通報することを法で義務付けられています。これは、あなたを助け、守るためです。
加害者に迷惑をかけてしまう、と心配になるかもしれませんが、あなたは何も悪くなく、あなたには安全でいる権利があります。このようなことがまた起こらないようにするには、信頼できる大人に伝えるのが一番です。直接伝えてもいいし、電話やメッセージ、メール、お手紙でもいいんです。もし絵を書いて伝える方が楽なら、それでも大丈夫です。大切なのは、誰かに伝えること。もし最初に伝えた人が、あなたを信じてくれなかったり、助けてくれなかったりしたら、諦めずに、助けをもらえるまで他の信頼できる大人に伝え続けてください。
保護者・大人の方へ
バウンダリー(自分と他人との境界線)について、子どもと話してみましょう。バウンダリーとは、他の人は子どもたちにどう触れるべきで、どう触れるべきではないか、また、子どもたちが他の人にどう触れるべきで、どう触れるべきではないか、ということです。こういった会話をすることによって、子どもたちは、何か質問がある時や、誰かに自分のバウンダリーを侵害された時、あなたに相談をすることができるでしょう。子どもとこのような話を始める最も簡単な方法は、テレビを一緒に見ている時など、日常生活の中でそれが出てきた際に話をしてみることです。
会話のきっかけづくり
性暴力に関するニュースが出てきたら、このトピックについて聞いたことがあるかどうか、またどのように感じるかを子どもに聞いてみましょう。その後、誰も彼らが嫌な気持ちになるような方法で彼らに触れてはならないこと、そして子どもたちも他の人にそのように触れてはいけないことを伝えることができます。もし性暴力について質問がある場合や、嫌な気持ちになるような出来事があった場合は、あなたのところに来て話しても良い、ということも伝えましょう。
性暴力が描写されているテレビ番組や映画を視聴している時に、それが性暴力にあたると思うかどうか、子どもに聞いてみましょう。また、性暴力を受けた場合は、何をすべきだと思うかについても聞いてみましょう。性暴力について質問がある場合や、嫌な気持ちになるような出来事があった場合は、あなたのところに来て話をしても良い、ということも伝えましょう。
子どもにキスやハグがしたいときには、まず子どもに許可をもらうことが、同意を教えるのに一番いい方法です。もしこういったことを今までにしたことがなければ、特に性的状況において、同意を求める理由を説明し、同意を得ることが重要である理由について議論をしてみましょう。