性的同意は、あなたが性的な行為をしてもいいと思った時にします。同意を示すには、「うん、大丈夫」「いいよ」などと言いましょう。ただし注意が必要なのは、相手が「いやだ」「やめて」「ノー」と言わなかったからといって、その人が同意しているわけではないということです。性的な行為をしていいか聞くこと(同意をとること)と、それに答えることはどちらもとても大切なことです。もしあなたがいやだと感じるならば、あなたには「いやだ」と言える権利があります。たとえそれがどんな状況で、どんな理由で、どんな行為であっても、同じです。そしてパートナーは、あなたの意見を尊重しなくてはいけません。同じように、あなたのパートナーにも「いやだ」と言える権利があります。それがどんな状況や理由、どんな行為であっても、パートナーがいやだと感じているならば、あなたはそれを尊重しなくてはいけません。同意はお互いに尊重し合いながらとるものです。たとえどんな行為であっても、もし同意を強要されたり、同意せざるを得なかったりして、積極的に同意の意思表示していないならば、それは同意がとれているとは言えません。
性的な行為の同意をとるためには、確実に同意の判断ができる状態である必要があります。お酒を飲んで酔っていたり、薬物を使用したりしている時は正しい同意がとれる状態ではありません。また日本では刑法という法律で性的同意が取れる年齢を13歳以上と決めています(13歳という設定は世界的に見て低すぎると言われています)。12歳以下の子どもに大人が性行為など性的なことをすると、大人の方が「強制わいせつ罪」「強制性交等罪」となったり、18歳未満の子どもに大人がむやみに性的な行為をすると各自治体の青少年健全育成条例違反で罰せられます。たとえその子が性的なことに同意をしていたとしても、暴行、脅迫の有無にかかわらず犯罪となります。この法律について理解しておくことが大切でしょう。
性的同意をとるのは意外と難しいと感じるかもしれません。もし相手が同意しているのか分からない時は、直接聞いてみるのが一番良い方法でしょう。