性的指向、性的行動、性的アイデンティティとは
この動画は性的指向、性的アイデンティティ、そして性的行動の3つの概念を説明しています。性的指向とは誰に恋愛や性的な感情を抱くかを指します。性的行動は自分やパートナーとの性的行為を指します。最後に性的アイデンティティとは、誰に恋愛や性的に惹かれるかに基づいて自分をどう認識するかを指します。性的指向、性的アイデンティティ、そし性的行動の3つは個々人にとって共通することがありますが、必ずしも一貫するとは限りません。
子ども・若者へ
性的指向とは、あなたがどのような人に対して恋愛感情を抱き、性的に惹かれるかを指します。自分と異なる性別に惹かれる人(異性愛者・ヘテロセクシュアル)もいれば、同性に惹かれる人(同性愛者・ゲイもしくはレズビアン)もいます。また、異性・同性どちらにも惹かれる人(両性愛者・バイセクシュアル)もいれば、恋愛感情を抱く一方で性的に惹かれることがない人(無性愛者・アセクシュアル)もいます。自分の性的指向について疑問を抱くのは全く普通のことなので、自分がどのような人に惹かれるかをじっくり考えていいのです。若いうちから自分の性的指向がはっきりしている人もいれば、年を取るまではっきりしない人もいます。
多くの人にとって、性的指向、性的アイデンティティ、そして性的行動は一致しています。例えば、女性を好きになり、女性と性的な行為をする女性は自分のことをレズビアンと認識することがあります。しかし、これらが一致しない人もいます。理由やバリエーションは様々です。例えば、同性が好きでも自分を異性愛者だと考え、異性と性的な行為をする人、つまりカミングアウトをしていない人もいます。もしくはアセクシュアル(ノンセクシュアル)と認識する人が、パートナーと性的行為をすることもあります。いろんな組み合わせがあり、全て自然なことです。自分の在り方に無理に言葉を当てはめようとプレッシャーを感じる必要はありません。しかし、自分の性的アイデンティティとその意味を決めるのは、あなただけです。
よくある質問
性的指向は、誰に恋愛や性的な感情を抱くかを指します。思春期に恋愛・性的感情を強く感じるのはごく普通のことです。ゲイ・レズビアンと自認する人は、同性に対する恋愛・性的感情がだんだんと明確になることが多いようです。今、あなたはクラスメイトなど特定の人に惹かれているかもしれません。そして、そのことに対して嬉しさや困惑、もしくはその両方を感じるかも知れません。年齢を重ねるにつれて、気持ちはもっと明確になるでしょう。多くの人にとってこれは時間のかかるプロセスであり、大人になってからも感情が移り変わることがあります。
今は自分の恋愛や性的な感情をどう定義するか迷うかも知れませんが、急ぐ必要はありません。むしろ「よくわからない」というのはごく普通であり、同じように考える人はたくさんいます。正解や間違いはないということを覚えておいてください。
自分の性的指向を理解するのは簡単ではありません。特定のカテゴリーに当てはまらないと感じたり、同性と異性の両方に惹かれることがあるかも知れません。これらの気持ちはバイセクシュアルという自認につながるかも知れませんが、確信がなくても大丈夫です。性的指向の理解は時間とともに深まるもので、急いで名前をつける必要はないのです。
性的指向とは、誰に恋愛や性的な感情を抱くかを表します。性的指向は自分で選べるものではありませんが、時間が経つにつれて変わることもあります。また、自分の感情を理解するのが難しいこともあるでしょう。
一方、性的アイデンティティとは、自分をどう認識するか、どう呼ぶかのことです。これはあなただけが決められることです。どの性的アイデンティティが自分に合っているか、そしてその意味を決めるのはあなた自身です。性的アイデンティティには、ゲイ、パンセクシュアル、レズビアン、デミセクシュアル、ヘテロセクシュアル、バイセクシュアル、アセクシュアルなど、他にも色々あります。性的アイデンティティが変わったり、実際の性的指向や性的な行為と必ずしも一致しなくてもいいのです。自分に合った方法で表現すれば良いのです。
保護者・大人の方へ
あなたがセクシュアリティや性的指向について話すことにオープンだということを子どもに知ってもらうことが大事です。以下の会話のきっかけを使ってみてください。
「学校で好きな人や気になる人はいる?」と聞いてみる
「それはめでたいね!相手は男の人?女の人?」と聞いてみる
優しく訂正する。
「ゲイ」を侮蔑的に使うことはよくないと教える。「もしそれが『つまらない』という意味なら、そのように言い換えるように伝える。」