プレジャーってなに?
プレジャーとは幸せや満足、快感、快楽、よろこび、楽しさなどを指します。この動画ではプレジャーとは何か、そして人々がどのようなことにプレジャーを感じるかを解説し、生きていく上で自然で大切な気持ちとして認めていきます。
子ども・若者へ
プレジャーとは 幸せや満足、よろこびといった、素晴らしい気持ちです。まるで身も心も、満ち足りたような感覚です。プレジャーは旅行や新しいアクティビティ、友達作りなど、色々な方法から得られます。それらすべて、あなたに大きなよろこびをもたらすこともあります。ダンスやハイキングなど、体を動かすことによろこびを見出す人もいます。こうした身体活動は、あなたを生き生きとさせ、幸せな気分にさせます。
成長するにつれて、恋愛や親密な関係の中にプレジャーを探求することもあります。気持ちの面でのつながりにプレジャーを見出す人もいれば、体の触れ合いに幸せを感じる人もいます。人間関係におけるプレジャーの感じ方は人それぞれです。例えば、パートナーが話を親身に聞いてくれたり、オープンで正直に話をしてくれたり、誰かと深いつながりを感じた時に良い気持ちになります。また、手をつないだり、キスをしたり、スキンシップをとることも人間関係の一部です。
性的快感を得るために自分の体、特に性器に触れる、マスターベーションにプレジャーを感じる人もいます。マスターベーションに対する考えは人それぞれです。また、してもしなくてもいいのです。マスターベーションは、自分の体や性的な感覚を探求し、そして自分を知るためのごく普通で安全な方法です。
たまにパートナーと、または一人で性的な行為をすると「絶頂」や 「イク」とも表現する「オーガズム」と呼ばれるものを体験することがあります。オーガズムは、性的な行為中に起こりうる、強く、快感に満ちた感覚です。
体が気持ちよくなり、そして特に性器が温かくなったり、電流が走ったような感覚になることもあります。人によっては、射精と言ってペニスから液体が出ることもあります。大事なのは、誰でもオーガズムがあるわけではなく、オーガズムをしてもしなくても普通だということです。オーガズムがなくても、性的な行為中にプレジャーを感じる人はたくさんいます。プレジャーはさまざまな方法で楽しむことができ、また感じ方も人それぞれです。
性的な行為は、関わる全ての人に身体的、感情的、そして精神的に心地良くあるべきです。ですから誰かがあなたに何かの行為(心地良くない、気持ち良くない、苦痛を感じるような性的な行為など)をするようプレッシャーをかけてはいけないのです。もしあなたが不快だったり、違和感を感じたりしたら、あなたには「やめて」「いや(No)」と言う権利があります。
性的な行為でプレジャーを経験することは素晴らしいことで、自分が何を好むのかを理解することにつながり、人と親密な関係を持つ方法にもなります。プレジャーを経験することは誰にとっても大事で、生きていく上でごく自然なことであり、決しておかしいことではありません。また性的な行為においてプレジャーを感じる人もいれば、そうでない人もいます。
プレジャーに関する経験や選択は人それぞれで、自分の境界線(バウンダリー)と他者の境界線、同時にどちらも尊重し、互いにそれを話し合ったり理解することが大切です。疑問や不安がある場合は、信頼できる情報源や信頼できる大人、または専門家などに相談することをお勧めします。
いいえ、自分の性器を触ることで傷つけることはなく、健康上の問題になる原因にもなりません。マスターベーションの影響に関しては様々な神話や誤情報がありますが、マスターベーションを頻繁にしても身体を傷つけることはありません。マスターベーションは、快感を得ていい気持ちになることや、ストレスの解消、また性的な感情を表現できる、身体には安全な方法です。
マスターベーションを、「普通」なこと、そして健康的な行動だと思う人はたくさんいます。一方で、マスターベーションに関して様々な捉え方があります。自分の家族がマスターベーションについてどう考えるのかを知るために、親や信頼できる大人と話してみるといいかもしれません。
多くの女性がマスターベーションをすることは事実です。実際、ほとんどの人は人生でいつかしますが、しても普通、しなくても普通のことです。
保護者・大人の方へ
プレジャーとは、幸せや満足、快感、快楽、よろこび、楽しさなどポジティブな気持ちを指します。まるで心身ともに深いよろこびに満ち溢れるような感覚です。
子どもが大きくなるにつれ、子どもも恋愛や親密な関係の中にプレジャーを探し始めるかもしれません。恋愛や親密な関係の中で、プレジャーの感じ方には様々な方法があります。人間関係におけるプレジャーには、子どもが自分の気持ちやニーズを伝えたり、親密な感情をパートナーと共有することも含まれます。手をつないだり、キスをしたり、その他のスキンシップも、人間関係の一部です。
子どもがマスターべーションでプレジャーを見出すこともあります。保護者として、マスターべーションに対して複雑な気持ちになるかもしれませんが、マスターベーションはごく普通で、自分の身体や感覚を探求し学ぶための安全な方法です。
子どもとプレジャーについて話し合うときは、オープンで正直に話すことが重要です。話を始める前に、子どもが安心して質問や意見を自由に言える、心地の良く偏見のない空気感を作りましょう。プレジャーは生きる上で自然なことです。そのことを念頭に置いて、優しく丁寧に伝えることが大切です。
会話を通して、子どもがプレジャーに関する自分の興味や体験を話したくなるよう促しましょう。プレジャーについて疑問や好奇心を持つのは自然なことで、もし悩みがあれば相談して良いと伝えましょう。また、この話し合いの際に欠かせないのが「境界線(バウンダリー)」と「同意」です。自分の境界線、そして他人の境界線を尊重するとはどういうことか、またプレジャーに関するあらゆる場面で同意が必要で、そのためには人とオープンで正直な話し合いができることが不可欠ということも話しましょう。
さらにプレジャーについて話し合う際には、健全な判断と情報に基づいた選択をすることが大切だと強調しましょう。安全でオープンな対話を育むことで、子どもがプレジャーの面を健康的に捉え、適切な選択ができるようサポートできます。
8〜12歳頃の子どもと一緒に夕食をとりながら、最近の生活について話してみましょう。子どもの友達で、交際相手がいる子やクラスメートについて話し、健康的な人間関係の特徴や行動、そして子ども自身が恋愛において期待することや求めることは何か話してみましょう。
同意について教えるには、子どもにハグやキスをする前に本人に許可を取るなど、行動で示すことがわかりやすい方法です。過去に同意を取ったことがない場合は、同意を求める理由を説明し、同意を取ることがなぜ大切なのか、特に性的な場面での重要性について話し始めるとよいでしょう。
子どもとプレジャーについて話し始めるときは、配慮のある、協力的な姿勢で行うことができます。例えば以下のように会話を始めることができます。
- 「生きる上で大切なこととして、プレジャーって言葉があるんだよ。◯◯は何によろこびや幸せを感じるのか、考えたことはある?」
- 「成長するにつれて、体の中で色々な気持ちや感覚を経験することがあるかもしれない。プレジャーについて疑問や興味を持つのは、いたって普通のことだよ。何か話したいことや、もっと知りたいことはある?」
- 「◯◯は自分の体や、自分を幸せな気持ちにするものに、より興味を持つようになったのかもしれないね。ポジティブで健康的な人生を送るために、どんな方法があるか話してみようか。悩みがあれば聞くし、困ったらいつでも力になるからね。
- 「プレジャーや人がよろこびを感じる色々な方法について話そうか。プレジャーは人によって違うことを理解することが大切だよ。何か話してみたり、聞いてみたいことはある?」
- 「プレジャーは幸せや満足感を感じることなんだけど、それについて話し合うことって大切なんだ。アクティビティや体験、人間関係などを通して感じられることもあるよ。この話をするのって大丈夫かな?」