禁欲ってなに?
この動画では、禁欲とは何か、なぜ人は性的な行為を控えるのを選ぶことがあるのか、を説明しています。信仰上の理由や、性行為をする準備ができていない、あるいは学校や課外活動など別のことに集中したいなど、様々な理由で禁欲を自ら選択する人がいることを紹介しています。また、恋愛関係において、禁欲をするとはどのようなものなのか、具体的な例を示しています。
子ども・若者へ
人は、性行為をすることに限らず、あらゆる行動に関して自制を選択することがあります。すべての人が、人生の様々な時期・期間に、様々な理由で、自制・禁欲を選んでいるかもしれません。多くの人は、宗教的または信仰上の信念を守るために禁欲を実践します。また、学校や課外活動など、自分にとって重要なことに集中するために禁欲をする人もいます。性行為をしたいと思える相手を見つけるまで、禁欲をする人もいます。禁欲を選択する理由に良い・悪いはなく、自分にとって最適だと思う決断をしていくことが大切です。
禁欲に対する考え方は、人によってそれぞれです。ある人は、意図しない妊娠や性感染症のリスクがある性行為、つまり、腟や肛門、口を使った性行為を避けることで禁欲をします。また、口を使った性行為はしても、腟性交はしない、という禁欲をする人もいます。その場合は、意図しない妊娠を防ぐことにはつながりますが、性感染症を防ぐことはできません。
パートナーと交際しながら禁欲をすることもできます。もし禁欲したいのであれば、パートナーと話し合って、禁欲について同じように考えられるかどうか確かめましょう。すでに交際中に性行為をしていても、禁欲したいと思ったらそれは可能です。気持ちが変わっても大丈夫なのです!
禁欲をすることは、尊重され認められるべき個人の選択です。禁欲をするかどうかによって、人として良い・悪いはありません。結局のところ、自分にとって一番良い選択をすることが最も重要なのです。
よくある質問
多くの若者にとって、禁欲は、性感染症や意図しない妊娠、性行為についての期待が満たされなかったときの失望感など、性的な行為に関わる身体的・感情的な問題を避けるための良い方法です。禁欲は、性的な行為だけに集中しないような関係性をパートナーと築くのにも役立ちます。禁欲をすることには多くのメリットがありますが、何が自分にとって良い選択なのかは人それぞれです。自分にとっての正しい選択をする一番の方法は、自分にとって何が最も重要で、自分にとっての健康とウェルビーイングとは何かを考えることです。保護者や信頼できる大人に相談し、アドバイスやサポートを求めるのもよいでしょう。
禁欲について前向きな会話をする時は、パートナーと他の会話をする時と同じように、お互いにオープンに、正直な気持ちで、相手の話に耳を傾けながら積極的に話すことが大切です。もしあなたが禁欲に関心があるなら、あなたの考えや希望をパートナーに話して、そしてパートナーの気持ちも聴いてみましょう。もしパートナーが禁欲に関心を持っていたら、決めつけたり、恥ずかしい思いをさせたりしないで、話を聴き、質問して、意見を交換してみましょう。性行為をすることを相手に強いてはいけないのと同じように、性行為をしないことを相手に強いてもいけません。あなたとパートナーが同じ考えでない時もあるかもしれません。でもそれでいいのです。あなたが禁欲を望み、パートナーがそうでない場合、あなたたちが恋愛関係を築けない可能性があることは知っておいてください。どのように会話をしたらいいのかもっと知りたい場合は、保
保護者・大人の方へ
保護者や大人が、愛情を持って協力的な姿勢で子どもと性に関する会話をすることで、子どもは成長するにつれ、安全で健康的な習慣を身につけることができます。禁欲について話すことは、子どもが性的な行為に関心を持ち始めた場合に、あなたが質問に答えたり、サポートしたりできることを子どもに伝える良い機会となります。場合によっては、このような会話をする前に、子どもがあなたに助けを求めてくるかもしれません。子どもの話に耳を傾け、子どもが自分自身のことを効果的に管理するために必要な支援や情報を提供しましょう。
例えば以下のような方法で、子どもや若者と、禁欲についての会話を始めることができます。
会話のきっかけづくり
禁欲を実践することには、若者にとって多くのメリットがあります。とはいえ、こうしたメリットを道徳的な観点から推奨することは、若者、特に性暴力を経験した、あるいは今まさに経験している、あるいはこれから経験するかもしれない若者を傷つけてしまう可能性があります。子どもたちに禁欲を推奨することは問題ありませんが、それを守らなかったとしても、「悪い」「汚い」「間違っている」と決めつけたり、侮辱したりしないよう心がけてください。また、性暴力(同意のない全ての性的な行為を含む)については、被害を受けても子どもたちのせいではないこと、そして、そうした経験をしても、禁欲をすることの子どもたち自身にとっての意味を変える必要はないことを、子どもたちに明確に伝えましょう。
場合によって、若者が禁欲をするのは非常に難しいことがあります。特に、性行為をするよう周りからプレッシャーを感じている場合や、自分自身で強い性的な衝動を感じている場合です。若者と正直に向き合い、彼らが直面している可能性のある課題を認識しましょう。そして、健康を維持でき、意図しない有害な結果を最小限に抑えられる方法で、どのように課題に対処するかを、若者と一緒に考えましょう。